松本大洋の最新作「Sunny」の読後感は鉄の味がする!
高校生の頃、「松本大洋のマンガ、面白いよ」という男子が苦手でした。しゃーこです。
何故なんでしょう。ほのかに香る「
タイトルにあるのは「ピンポン」の名セリフですね。
さてSunnyですが、親の事情で保護施設のような「星の子学園」という場所で日々を暮らす少年たちの日常が描かれています。庭にはポンコツの黄色の日産サニーがあり、そこでちょっと大人な雑誌を読んだりタバコを隠れて吸ったり。
たまには母親の元に帰れたりしますが、やはり大人の事情という子どもにとってきっと理不尽であろう理由で、星の子学園に戻ってきます。基本少年少女たちは施設の大人たちと集団生活。
この「Sunny」というマンガは作者・松本大洋の少年期が題材となっているそうです。
登場人物の「静(せい)」が入居の時にぐずっていたのが、慣れてしまうところ。「春男」が母を思って「ニベア」を嗅ぐところ。キラキラ・ピカピカを集める「純助(じゅんすけ)」など、少年たちの一挙手一投足がしょっぱいです。涙というか砂というか血というか。そんな味がします。
松本大洋のマンガで一番すきなのは「花男」ですが、それを超えそうな気がします。ただいま2巻まで発売されています。私は1巻は間に合いませんでしたが、2巻はリリース後早めに買ったのでおまけの「サニー号」のミニカーを手に入れました。小憎たらしい演出がツボでございます。
松本大洋に少年を描かせたら、本当天下一品!絵もすごく上手になっている気がします。
あ、あとSunnyの中で授業参観があるんですね。そんで車に乗って帰るシーンがあるんですが、そのシーンが極上です。こればっかりは読んでみないとわからないと思います。最後の一コマに胸を打たれます。なんてことない風景なんですが。
わびさびです。
Sunny@松本大洋、是非読んでみてください!
オススメ度:★★★★★
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