マンガレビュー
トーチソング・エコロジー|いくえみ綾がちょっと大人のマンガを描いた

まず、初めに、私は多分同性愛とかそういう趣向に敵意とか嫌だ〜とかありません。
ただ、このレビューの中に穿った見方をすれば、偏見のような表現があるかもしれません。
でも、書き方に気をつけません。私自身は軽蔑とか差別はしていませんので、どうか深読みなさらぬようお願いします。
さて【このマンガがすごい!2013 女編」でもランクインしていました。この作品。タイトル「トーチソング・エコロジー」とは、確かにあの「トーチソング・トリロジー」という物語へのオマージュがありますね。私も大分前に見たのであんまり覚えていませんが。
今迄そういう「ゲイ」もののマンガってこの「いくえみ綾」さんという漫画家は描いたことないんじゃないかな?
そして、わたしはこの手のマンガはどちらかっていうと、エグイものが多いイメージなので、めったに手をつけません。私が知らなかっただけかもしれませんが、昔は絡みが多いエロ系が多かったような印象です。
テレビドラマや映画にもなっている「大奥」を描いている「よしながふみ」さんの「きのう何食べた?」から、いわゆるゴテゴテのゲイものではなく、ゲイが主役でもごく普通のカップルとして描かれる作品が出て来たように思います。
この「トーチソング・エコロジー」も、まったくソノ気を感じさせなかったので、気づきませんでした。
まぁ内容を見てもさらっさらソノ気はありません。
物語としては、主人公は売れない俳優だし、幽霊出てくるし、声でなくなるし、まぁ波瀾万丈なストーリーなんですが、主人公のキャラがあんまり感情的ではないので、2巻を読み終えましたが淡々と物語は進んでいます。いや、展開はすごいんですけどね?
とても面白いんですが、なんか、いくえみ綾さんが「大人」を主役にしたのってあんまりなかったから…。読者層が私みたいに上の年代になっているんでしょうね。高校生だともう感情移入出来ない年頃。でもレディコミのような生活感あふれた主婦マンガみたいのは読みたくないっていう方には良いかもしれません。わたしはまだまだ高校生の恋愛を読んでキュンキュンしますけどね!笑
続きが気になるようで、このまま終わっても気にならない様なトーンのマンガだなぁ。
あ、なんか支離滅裂になってきた。
うまくまとまらないので、今度追記するかもしれません。
◆いくえみ綾さん大好きだけど、今はこんな感じ。完結した時に一気にオススメ度があがるのがいくえみさんのスゴイとこ!
ーーー
と、いう事で追記です(笑)。(2014.6月)
トーチソング・エコロジー、最終巻を読み終えました。(実際はだいぶ前に読み終わってるけど)
心がじんわりと、温かくなりました。
さすが!!!さすがです!!!
あの淡々とした話運びから、3巻にきてもう、号泣でしたよ。
いくえみ綾さんの作品って「死」がよく出てくるんですが、
実際に私が死に直面した後でも、やさしく沁みこんでくるから不思議です。
やたらめったら、お涙ちょうだいってわけじゃなく、キャラクターのちょっとした行動から
悲しさや寂しさ、優しさが伝わってくる。そんな感じ。
ほんと、すごい作家です。
そんなこんなで、トーチソング・エコロジーの最終評価(上目線…)は、、、
星5つです!!!
オススメ度:★★★★★
読んでっ!!!
関連記事
・アンダーグラウンドな世界を薄味で表現する「新宿スワン」
・三億円事件を題材にしたマンガ【モンタージュ】が怖すぎる件
・ネオ・オタ漫画 海月姫@東村アキコに見るオタクの進化
・マンガ大賞が決まりましたね!
・【衝撃】バキ外伝疵面-スカーフェイスって連載終わっているの?!
・アキネーターandroid 版が再登場!!やった♪
・ストロベリーショートケイクス@魚喃キリコは女が詰まっている
・最近読んでいる漫画「とめはねっ!」「ヒロイン失格」
・松本大洋の最新作「Sunny」の読後感は鉄の味がする!
・砂の城を読みふけってみる。一条ゆかりは昼ドラだ。